映画祭概要

 年で10回目となる日藝生企画・運営の映画祭。

 

 2020年、武漢から始まった新型コロナウィルスの感染拡大、香港の国家安全維持法の施行など、中国が世界各地でニュースにならない日はありませんでした。また、南シナ海の領有権をめぐる問題や米中関係の悪化尖閣諸島問題など、日本の周辺で起こる問題にどれも改善の兆しはなく、迫り来る中国の脅威に、私たちは漠然と恐怖を抱いていました。

 

 私たちは、中国について、日中関係について、あまりにも何も知りません。恐怖に立ち向かうには、まずは「知る」ことが必要です。映画を学ぶ学生として、映画を通して中国や日中関係を見つめ直す、この映画祭を企画するに至りました。

 

映画には、様々な中国の姿が映し出されます。日中戦争の実態を映した亀井文夫の当時の記録映画2作や、南京事件をドイツの視点から描いたフローリアン・ガレンベルガー『ジョン・ラーべ〜南京のシンドラー〜』(2009)、 佐藤純彌、段吉順共同監督の日中合作映画『未完の対局』(1982)といった日中戦争を扱った映画を通して、目を背けてはいけない過去の侵略戦争の問題に向き合います。

 

 また、中国を「知る」ために欠かせないのが香港や台湾の存在です。日本統治時代の台湾の残滓を映し出したホアン・ミンチェン『湾生回家』(2015)、香港の雨傘運動に迫ったチャン・ジーウン『乱世備忘 僕らの雨傘運動』(2016)などを上映します。他にも、中華圏の監督が日本で製作した作品や、在日中国人にスポットを当てた作品など、様々な切り口を通して、中国から見た日本の姿を浮き彫りにします。

 

 隣国であるにも関わらず、私たちにとって中国は遠い存在でありました。本映画祭で上映する作品を通して、観客の方々と共に、中国をより近い存在として感じていきたいと想います。それが中国への理解を深める上での、第一歩になると信じて…。

過去の映画祭

私たちは、過去10年にわたり、映画祭を開催してきました。

下記は、第1回からのチラシデータの閲覧リンクと、予告編になります。

チラシデータのダウンロードに際しましては、著作権法の定めるところによる私的利用の範囲に留めてください。

 第1回

『映画祭1968』

https://drive.google.com/file/d/1tDtUml5hhuXpOjvuXgBxuBwINh0FS23K/view?usp=sharing

 

映画『マイ・バック・ページ』に感銘を受けた学生たちが現代の視点で「1968」という時代を再評価するべく、学生運動そのものや、そこから生まれた世界の変化や激動を描いた作品を集めた映画祭。

 第2回

『新・女性映画祭』

https://drive.google.com/file/d/1cfF3bmq-iVm1NZmzD7pBCHFB_uwSRK9m/view?usp=sharing

 

学生が映画を学ぶ中で「こんなふうに私も生きたい」と心を動かされ、困難に立ち向かうヒロインたちから生きる手がかりを得たいと国籍や時代を問わず幅広い作品が選出された映画祭。

 第3回

『監督、映画は学べますか?』

https://drive.google.com/file/d/1Hv1W7eJWily_WJMXTLnWbRKQMpBdPH2U/view?usp=sharing

 

映画を学ぶ立場から日本映画の未来を見つめることを中心に、21世紀を担う監督たちを招き、自主制作作品や秘蔵映像などの上映を行った今までにない映画祭。4名の監督による討論なども話題に。

 第4回

『ワーカーズ2014』

https://drive.google.com/file/d/133HNodb-A-hxsDj2kC9yVQLwbrxmvc2y/view?usp=sharing

 

これから就活を始める大学3年という時期だからこそ直面する「働くということ」について、映画が映し出してきた時代ごとの「働く」様子を通じて考え直す映画祭。

 第5回

『ニッポン・マイノリティ映画祭』

https://drive.google.com/file/d/1ZafQABuCb5gQXoW5gVrx-XsnyCWcYtw_/view?usp=sharing

 

映画の始祖・リュミエール兄弟の派遣したカメラマンが19世紀末のアイヌ民族の姿を撮影していたことから始まり、映画はいつもマイノリティを映し出してきた。世界的に偏見と排他が蔓延する現代にこそ、学生の視点から日本の差別の戦後史を見つめ直す映画祭。

 第6回

『宗教映画祭』

https://drive.google.com/file/d/1-P1qu_7ADO9Bci-U40QeuCey-dis8mRj/view?usp=sharing

 

地下鉄サリン事件、9・11、イスラム過激派のテロ事件…。宗教と社会が不穏に結びつく時代を生きた95年生まれの学生たちが「信じるとは何か?」に真っ向から向き合う映画祭。

 第7回

『映画と天皇』

https://drive.google.com/file/d/1gmax1VzWIJlB2z5aqMSZl0nPDhm9vo28/view?usp=sharing

 

前年8月に天皇陛下が生前退位の意向を表明されたことは、平成生まれの学生たちにとって天皇や日本について考えるきっかけとなった。日本国憲法が施行されて70年、映画はどのように天皇を描き続けたのかを考える映画祭。

 第8回

『朝鮮半島と私たち』

https://drive.google.com/file/d/1GI34kFnefRgBC8Yn9zn7l6u9VS2S7OFt/view?usp=sharing

 

『キューポラのある街』(1962)に描かれていた、朝鮮半島と日本の歴史に学生たちは衝撃を受けた。「知らなかった」では済まされない過去や問題を「身近なもの」として考え直す映画祭。高い評価を受け、翌年ソウルでも本映画祭のプログラムが上映された。

 第9回

『映画祭 スポーツの光と影』

https://drive.google.com/file/d/1MlFqbWY3cb8SorxPrUUAPVJawVUDhnIq/view?usp=sharing

 

2018年に発生した日大タックル問題と東京オリンピック2020の間で学生はスポーツの在り方ついて考えた。スポーツ関連の報道から感じる同調圧力、相次ぐ体罰問題などに着目し、スポーツと映画それぞれが持つ“力”を見つめ直す映画祭。

主  催:日本大学芸術学部映画学科映像表現・理論コース3年「映画ビジネスⅣ」ゼミ/

     ユーロスペース

上映協力:アップリンク/太秦/きろくびと/国立映画アーカイブ/松竹/染野企業電影工作室/

     東宝/東北新社/南京・史実を守る映画祭実行委員会/日本ドキュメントフィルム/柳町光男/蓮ユニバース/Beta Film

主  催:日本大学芸術学部映画学科映像表現・理論コース3年

     「映画ビジネスⅣ」ゼミ/ユーロスペース

上映協力:アップリンク/太秦/きろくびと/国立映画アーカイブ/松竹/

     染野企業電影工作室/東宝/東北新社/南京・史実を守る映画祭実行委員会/

     日本ドキュメントフィルム/柳町光男/蓮ユニバース/Beta Film

主  催:日本大学芸術学部映画学科映像表現・理論コース3年

     「映画ビジネスⅣ」ゼミ/

     ユーロスペース

上映協力:アップリンク/太秦/きろくびと/国立映画アーカイブ/松竹/

     染野企業電影工作室/東宝/東北新社/南京・史実を守る映画祭実行委員会/

     日本ドキュメントフィルム/柳町光男/蓮ユニバース/Beta Film

主  催:日本大学芸術学部映画学科

     映像表現・理論コース3年

     「映画ビジネスⅣ」ゼミ/

     ユーロスペース

上映協力:アップリンク/太秦/きろくびと/国立映画アーカイブ/松竹/

     染野企業電影工作室/東宝/東北新社/南京・史実を守る映画祭実行委員会/

     日本ドキュメントフィルム/柳町光男/蓮ユニバース/Beta Film