映画祭『領土と戦争』について

開催日 : 2022年12月2日(金)〜12月8日(木)


主催 : 日本大学芸術学部映画学科映像表現・理論コース3年「映画ビジネスⅣ」ゼミ/ユーロスペース

上映協力 : アルバトロス・フィルム/KADOKAWA/韓国映像資料院/コピアポア・フィルム/TVP/ツイン/東映/東風/東宝/PARCO/パンドラ/ビターズ・エンド/フィールドワークス

資料提供 : 国立映画アーカイブ

 今年で12回目となる日藝生企画・運営の映画祭。2022年2月24日、世界は一変した。ロシアが突如、ウクライナに軍事侵攻を始めたからだ。それから穀物や鉱物資源の価格は高騰し、世界的な物価高が引き起こされるなど、コロナ禍の影響から抜けきれていなかった世界はさらに混乱を極めた。
 日本も世界と同じようにこの問題による経済的な影響を受けているが、我々日本人にとってロシアが隣国へ攻め込み、その土地を占領している、という事実は対岸の火事ではない。なぜなら日本は現在も渦中のロシアをはじめとして、中国や韓国とも領土問題を抱えているからだ。加えて、今年5月15日には沖縄が米国から日本に返還されて50年という重要な節目を迎えた。我々日本人、そして世界の人々にとっても「領土」とは何なのか、これまで人々がそれとどう向き合ってきたかを、今一度考え直すべき時期ではないだろうか。
 映画はいつも、その時代の世相、監督や観客たちの思いを表象してきた。国策映画で描かれるのは当時の政府の意向を広く伝えるための都合の良い物語。戦後、監督たちは、『ひめゆりの塔』(1953)や『高地戦』(2011)のように戦時中の凄惨で救いのない状況を伝えた。我々は今回、領土問題を戦争という観点から捉えて14本の映画を選出した。スクリーンに映し出されるのは、人々の土地への誇り、権力者たちや資本主義の支配欲、そして製作者たちの思い。この映画祭で上映する古今東西の映画を通じて、戦争、そして領土について改めて考えてもらえたら嬉しい。この映画祭が開催される12月には、ウクライナの状況が少しでも改善されていることを祈りながら。

(映画祭企画学生一同)


これまでの映画祭

※映画祭タイトルをクリックすると、チラシのPDFファイルが開きます。


第1回「映画祭1968」(チラシPDF)

映画『マイ・バック・ページ』に感銘を受けた学生たちが現代の視点で「1968」という時代を再評価するべく、学生運動そのものや、そこから生まれた世界の変化や激動を描いた作品を集めた映画祭。

第2回「新・女性映画祭」(チラシPDF)

学生が映画を学ぶ中で「こんなふうに私も生きたい」と心を動かされ、困難に立ち向かうヒロインたちから生きる手がかりを得たいと国籍や時代を問わず幅広い作品が選出された映画祭。


第3回「監督、映画は学べますか?」(チラシPDF)

映画を学ぶ立場から日本映画の未来を見つめることを中心に、21世紀を担う監督たちを招き、自主制作作品や秘蔵映像などの上映を行った今までにない映画祭。4名の監督による討論なども話題に。


第4回「ワーカーズ 2014」(チラシPDF)

これから就活を始める大学3年という時期だからこそ直面する「働くということ」について、映画が映し出してきた時代ごとの「働く」様子を通じて考え直す映画祭。


第5回「ニッポン・マイノリティ映画祭」(チラシPDF)

映画の始祖・リュミエール兄弟の派遣したカメラマンが19世紀末のアイヌ民族の姿を撮影していたことから始まり、映画はいつもマイノリティを映し出してきた。世界的に偏見と排他が蔓延する現代にこそ、学生の視点から日本の差別の戦後史を見つめ直す映画祭。


第6回「信じる人をみる 宗教映画祭」(チラシPDF)

地下鉄サリン事件、9・11、イスラム過激派のテロ事件…。宗教と社会が不穏に結びつく時代を生きた95年生まれの学生たちが「信じるとは何か?」に真っ向から向き合う映画祭。


第7回「映画祭『映画と天皇』」(チラシPDF)

前年8月に天皇陛下が生前退位の意向を表明されたことは、平成生まれの学生たちにとって天皇や日本について考えるきっかけとなった。日本国憲法が施行されて70年、映画はどのように天皇を描き続けたのかを考える映画祭。


第8回「映画祭『朝鮮半島と私たち』」(チラシPDF)

『キューポラのある街』(1962)に描かれていた、朝鮮半島と日本の歴史に学生たちは衝撃を受けた。「知らなかった」では済まされない過去や問題を「身近なもの」として考え直す映画祭。高い評価を受け、翌年ソウルでも本映画祭のプログラムが上映された。


第9回「映画祭『スポーツの光と影』」(チラシPDF)

2018年に発生した日大タックル問題と東京オリンピック2020の間で、学生はスポーツの在り方ついて考えた。スポーツ関連の報道から感じる同調圧力、相次ぐ体罰問題などに着目し、スポーツと映画それぞれが持つ“力”を見つめ直す映画祭。


第10回「映画祭『中国を知る』」(チラシPDF)

2020年、武漢から始まった新型コロナウィルスの感染拡大、香港の国家安全維持法の施行など、中国が世界各地でニュースにならない日はなかった。映画を通して中国、台湾、香港や日本との関係を「知る」映画祭。


第11回「ジェンダー・ギャップ映画祭」(チラシPDF)

昨今、さまざまな性的指向や性自認への理解が広まりつつある。時代と共に見方や評価が変わりゆく芸術、とりわけ時代の価値観が反映されやすい“映画”を学ぶ私たちだからこそ、見過ごされてきたこの問題に改めて向き合う映画祭。

最新情報

【お詫びと訂正】

下記の上映スケジュール表に、一部誤りがございました。誤記により、ご迷惑をおかけしました方々には、この場を借りて深くお詫び申し上げます。

3日(土)
ひめゆりの塔[誤]10:10〜12:20 →[正]10:10〜12:18
狼火は上海に揚る[誤]19:00〜20:32 →[正]19:00〜20:05

4日(日)
地獄の黙示録 ファイナルカット[誤]17:30〜20:33 →[正]17:30〜20:32

6日(火)
ひめゆりの塔[誤]13:30〜15:40 →[正]13:30〜15:38

7日(水)
狼火は上海に揚る[誤]11:00〜12:32 →[正]11:00〜12:05

8日(木)
地獄の黙示録 ファイナルカット[誤]10:45〜14:48 →[正]10:45〜13:47

この度は、ご迷惑をおかけ致しまして、誠に申し訳ございませんでした。

【お知らせ】

3日(土)の『ウンタマギルー』上映後に予定しておりました高嶺剛監督のトークショーは、中止させていただくこととなりました。上映後は、代わりに高嶺剛監督のコメントを発表いたします。ご参加をご検討いただいた皆様には大変なご迷惑をおかけすることとなり、大変申し訳ございません。何卒ご理解のほどよろしくお願い致します。